進化倫理学という本を読んだ

 進化倫理学という学問があるらしい。人間は知性を持って論理的に判断しているように見えるが、一方で生物学的な根本的な存在を肯定するために利己的な判断をするような存在として位置づけられているらしい。そう考えてみると直感や親近感、嫌悪感といわれているものは遺伝的にハードコーティングされ細胞に書き込まれており、一方で自分たちが論理的に考えているものはソフトウェア的に処理しているように区別できるのではないかとふと思った。そして案外決まりや規範といったものに対して、自分の在り方や、つながり、関係性などで悩むこともあるが、そういったものも逆にこれまで獲得してきた生物として何世代にわたって伝承され蓄積されてきた情報と、自分が自覚し経験し獲得してきたソフト的な対立があって葛藤が生じるものなんじゃないかなと考えた。規範やルールには本質的普遍的な考えがあるという考えがある一方、生物学的には利己的な考えから必要性に迫られ獲得してきたという考えがあり興味深いなと思った。